動作直線
以下の書籍の2-4章 動作直線の話〜負荷をつなぐとひずみませんか?〜を参照して実験を行いました。
実験回路で学ぶトランジスタとOPアンプ―ブレッド・ボードで回路を作って理解しながら進む (電子工作シリーズ)
- 作者: 高木誠利
- 出版社/メーカー: CQ出版
- 発売日: 2006/08
- メディア: 単行本
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エミッタ・フォロア回路へ入力する信号の電圧を大きくしたり、出力側に負荷を与えた場合に、出力波形や利得がどのようになるかという話です。
(1)出力側に負荷を与えない場合
出力側に負荷を与えない場合は、電源電圧(9.2V)に近い入力信号を加えても利得の低下や波形の異常はありませんでした。
電源電圧を超える入力信号(12V)を加えると、波形がクリップしました。
電源電圧を超える入力信号は、9V電池を直列した電池を先日作成した正弦波発生器に繋いで生成しています。
(2)出力側に負荷を与える場合
出力側に負荷を与える場合は、電源電圧よりもはるかに小さい入力信号(2.8V)でも、波形がクリップしました。
書籍で詳しく説明されていますが、直流動作線や交流動作線をグラフで作成して動作点を求め、バイアス抵抗をキチンと設計して決めれば、2.7Vくらいまでなら波形がクリップしたりひずまないようにできます。
但し、スピーカのように負荷抵抗が低く(4〜8Ω)重い負荷で、数Wの電力を必要とする場合は、1石トランジスタでは限界があるようで、トランジスタを複数使用したSEPP回路というものが紹介されていますので、後日こちらも挑戦してみようと思います。
トランジスタの増幅回路は、増幅回路自信のみで設計は完了せず、後段に接続する回路によって調整が必要になるのですね。